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◆ATOMIC SWING 1997 解散ツアーレポート◆

行方不明状態からようやく顔を出してくれたところだったのに・・・。これが解散ツアーだなんて、誰も知らずに迎えた3度目の来日。ステージでは特に解散の挨拶もなく、メンバーはいつもの様にギグをこなしていた・・・が、ツアー2日目の公演終了時、クアトロの出口にマジックで書かれた解散告知があった。あの貼り紙で初めて知ったという人も多いと思う。なんと初めてプレイする仙台での公演が、ATOMIC SWINGの歴史における終焉の舞台となった。

来日前に行われるはずだった北欧ツアーはキャンセルされていた。今思えば、日本公演が決行され最後を見届ける事が出来た自分は、本当に恵まれていると言えるだろう。しかしあの時は、事実を呑み込むには急すぎたし、衝撃的すぎた。心の整理がつくまでには、かなりの時間を要した。にも関わらず毎日変わらない最高のプレイをしてくれる彼らの音楽だけが、皮肉にもただ一つの支えだった。

相変わらず(最後まで)ファーストからの9曲、セカンドから3曲。“fluff”からは“Gone In The Smoke”、“My Last Humiliation”、“Bought And Sold”、“Waiting On A Friend”、“Walking My Devil”の5曲がプラスされた。ボロボロのベースを弾く新ベーシスト・アンダースの腕と存在感はなかなか良く、違和感なくATOMIC SWINGに溶け込んでいた。もう「コブラズ」はいないので演奏全体はシンプルにまとめられていて、より一層メロディの素晴らしさが引き立っていた様に思う。

演出なのか何なのか、オープニングにスタッフが出てきて「Just one thing to say, ATOMIC SWING!!!」と紹介し、メンバーが舞台に・・・というシチュエーションは結構笑えた。大阪でのニクラスの「オオキニ、オーサカ!」の連発はもっと笑えた(大阪でのニクラスは非常にテンション高かった)。東京も含め、ツアー全体はっきり言って客の入りはかなり減っていたが、根っからのファンばかりが揃っていたようで、盛り上がりはかなりのものだった。こんなに良いバンドが解散するなんて・・・考えたくもなかった。

さて、本当に最後の仙台マカナでのギグについて書かなければいけない(来れなかった人達の為に)。このライブハウスは一言で言って狭い。アマチュアがやるところ?って程狭い(大体仙台でライブやる自体珍しいっての)。ステージと観客の間は全くなく、もちろん客はスシ詰め。これがかえって最後の地としての相乗効果をもたらしていた事は言うまでもない。

曲が終わる度にATOMIC SWINGの終わりが近付いてくる。そう思うと胸が張り裂ける想いだったが、最後なんだからしっかり見届けなきゃ・・・と自分に言い聞かせていた。けど・・・アンコール前のラスト、ニクラスが「Are you ready for “Stone Me Into The Groove”!!!と叫び、間髪なくあのイントロを弾いた時にゃあ・・・もう・・・。会場全体、大爆発!だって、ここではじけないでいつはじけるんだ・・・もう、終わりなんだ。みんながそう感じていた。悲痛な叫びと彼らの音楽への愛の大合唱となった。そしてアンコールは、いつも通りの“Carnival Stall”と“Panicburgh City”(これも当然はじけた)・・・に加えて、なんとこの日のみ“Revival Days”をやったのだ。こんなのってあるかよ・・・という想いで一杯だった。それは最後に相応しすぎる選曲だった。

こうしてATOMIC SWINGはその歴史にピリオドを打ち、残ったものは初来日の後と同じ媚薬入りのミックス・ジュース中毒の感覚だ。新たなる歴史は既に始まっている。今度はどんな味がするのか・・・また、中毒患者が増えるのだろうか?


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Atomic Swing - Bossanova Swap Meet 1997 Japan (Live)



1993 Japan Tour
1994 Japan Tour
1995 London Gig

2006 Sweden "The Fullmoon Tour" - The Great Adventure of "The Broken Mieko"

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